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皆さまこんにちは、下山です。
イタリア遠征もいよいよ後半、憧れのドロミテです。

>Part1 Piz Cengalo "Spigolo Vinci"

>Part2 Piz Badille "ノーマルルート"

9/22(木)
サン・マルティーノで宿泊したBarで朝食を済ませて(25ユーロに込みだった!)、ドロミテ方面へドライブ。
夕方にドロミテ近くまで来ると遠くに岩山が見えてくる。 
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SS51をまがってSS49に入ると、渓谷へ。
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SS49をまがって、アントルノ湖を越えると、ゲートで入場料の16ユーロを支払い、これが駐車場代に相当するようで、泊まると日程分加算されるシステム。
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急な坂道を登ると、白く輝く巨岩が見えて興奮する。
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 Rifugio Auronzo(オーロンゾ小屋)に到着。
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今夜はルートの取りつきに近いRifugio Lavaredo(ラバレド小屋)にとまるつもりで、装備を準備してスタート。
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1時間弱のトレッキングで到着するが、スタッフは何しに来たんだ?という感じでなんだかよそよそしい。
すげなく宿泊はできないと断られてしまい、途方に暮れる。
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 とりあえず、ある程度岩を確認して装備をデポしようと話して岩場まで道がつながっていることを確認して戻る。
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もう一度お願いしてみる!とTさん小屋のスタッフに交渉。
どうやらウォーターポンプが故障してしまったために、宿泊を断っているとのことで、これはしょうがない。

オーロンゾ小屋に戻って、6人部屋に今夜の宿を確保してレストランへ。
アラカルトで好きな食べ物を選ぶシステムらしいが、頼みすぎてしまう。
観光地なのでちょっとお高い感じだが、日本の居酒屋で飲んでるよりは全然安いよと話す。
たまたま、近くに日本人観光客の親子連れがいて少しお話しする。

私は疲れもピーク、最高Ⅶ(A1でⅤ)のロングルートにあぶみもないのに登れるの?と、ナーバスになっていたが、同室のコルシカ島出身のバイカーにグラッパをごちそうになり少しリラックスできた。


9/23(金) 
 
3:30起床、4:00時スタートで、真っ暗闇の6時前にCima Grande "Via Comici"のとりつきへ。

しかし、Ⅲ~Ⅱのはずのスタートからやたら難しい…A0交えて登るが、Tさんは気負い気味なのかいつもはゆるめのビレーなのにロープをめちゃくちゃに引っ張り続けていて登りづらい。
1~2ピッチ目終了点で、少し雰囲気にのまれて平常心を失っていたのか焦ってビレー器を落としてしまう…ヤレヤレ。
 
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4ピッチ目まで奮闘して登っていると、1パーティやってくる。

話をすると、同じcomiciを登ると言って、少し先…迷ったけどこちらはないかなと思っていた…から取りついて、スイスイロープを伸ばして登っている。

おかしくないか?と声をかけて、散々迷ったけど急いで下降。
ここで、気持ちを切り替えて1~2ピッチをコンテで登り追い付く。
 
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話をするとドイツから来たパーティーとのことで、彼らもリーダーと思しき一人が前半ずっとリードしている。

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岩は思ったよりもフリクションも効いて、核心の前半部分を13時過ぎには終了。

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本当は12時をリミットで間に合わなかったら下ろうと話していたが、先行パーティーもいて、登った感じA0交じりなら極端に困難ではないので、ここまで来て下るなんて考えられないと冗談交じりで話し始める余裕も出てくる。
時折ブーンという日本ではあまり聞いたことの無いような音が聞こえていたが、小石の落石のようで、脆い部分も多く、気が抜けない。 

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連日の疲れのせいか、後半は上腕や中指が攣り始めてしまい、ごまかしながら登る。

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後半の最後にでてきたトラバースは、この高度感ではなかなかの迫力だった。

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あとはⅢの2ピッチのみで、ラストが見えてきた。

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ルート間違いで2時間のロスだったが、終了点には16時半ごろ到着してガッチリ握手。
ここからトラバースして、下降点に向かうが少し探して回る。
 
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下降はノーマルルートだから簡単と考えていたが、霧と日没で真っ暗闇となり、途中歩きも混じっているせいかルート探しに手間取り10時半に下降。
デポ回収で11時半に車に到着して、最終日の夜なのに棒ラーメンすすって車中泊…。

海外で状況判断が難しかったり、体力的にもキツイこともいろいろあったが、素晴らしい景色のなかでロングルートを3本楽しむことができました。

帰りにたまたま高速を降りた街(Via Josef-von-Zallinger)にはワイナリー(RONER)もあり、レストランは景色も雰囲気もよく、地のキノコのパスタ、カツレツ、エスプレッソも美味しくて、ほっと一息つくのでした。